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レチノールよりすごい?次世代成分「レチナール」が韓国で人気の理由と正しい使い方

レチノールよりすごい?次世代成分「レチナール」が韓国で人気の理由と正しい使い方

スキンケア

エイジングケア成分の代表格として、すっかりお馴染みになった「レチノール」ですが、今、美容大国・韓国では、そのレチノールを超える存在として、次世代成分「レチナール」が大きな注目を集めています。以下では、レチナールについてまとめました。

レチノールとの違いは?次世代成分「レチナール」が韓国で人気の理由

レチナールもレチノールも、同じビタミンAの一種ですが、一体何が違うのでしょうか?その答えは、肌の中で効果を発揮するまでの“ステップの数”にあります。
レチナール(RAL)とレチノール(ROL)は、いずれもビタミンAの誘導体であり、皮膚に塗布されることでさまざまな生物学的効果を発揮します。両者は生体内での代謝経路と、それによる効果や忍容性に違いがあります。

レチノールからレチナールへ、そしてトレチノインへ:

⚪️ビタミンAの主要な生理活性型はトレチノイン(レチノイン酸、RA)です(文献6)。
⚪️皮膚細胞において、レチノールは2つの酵素ステップを経てトレチノインに酸化されます。
⚪️まず、レチノールがレチナールに可逆的に酸化され、次にレチナールがトレチノインに不可逆的に酸化されます(文献3)。
⚪️このプロセスにおいて、レチノールからレチナールへの最初のステップが律速段階です(文献3)。
少し難しく感じるかもしれませんが、ポイントは「レチノール→レチナール→トレチノイン(最終形態)」という変換の順番です。

つまり、レチナールはレチノールよりも、肌に直接働きかける最終形態に一段階早く変換されるため、よりスピーディーな効果が期待できます。

この「効果実感の速さ」と、医療機関で処方されるトレチノインよりも「刺激が穏やか」という、相反するようなメリットを両立している点。これこそが、効果と肌への優しさの両方を重視する韓国のスキンケア市場で、レチナールが絶大な支持を得ている理由です。

シワの改善、ハリ・弾力の向上、キメを整えるといった、本格的なエイジングケア効果が期待できます。

韓国レチナール製品の選び方と、A反応を抑えるための正しい使い方

韓国コスメの魅力は、レチナールを配合したクリームや美容液、部分用スティックなど、製品のバリエーションが非常に豊富な点です。ドクターディファレントやイニスフリーといった人気ブランドからも、様々なアイテムが登場しています。

初めてレチナールに挑戦するなら、まずは濃度の低いものから試してみましょう。肌が成分に慣れてきたら、少しずつ濃度を上げていく「ステップアップ方式」が、韓国では一般的です。

ただし、レチナールを使い始める前に、知っておくべき大切な注意点があります。それが「レチノイド反応(A反応)」です。
〇「レチノイド反応」について知っておく
レチノール配合の化粧品使用後に、肌に赤みが出る、乾燥する、皮が剥ける、といった症状が出ることがあります。これらは「レチノイド反応」と言って、肌の新陳代謝が急に促されることによって生じるものです。使い続けていると自然に治ることがほとんどですが、症状が強い場合やなかなか改善しない場合は皮膚科を受診しましょう。
このA反応のリスクを最小限に抑え、効果的に使うために、以下の4つのルールを守りましょう。

・夜のスキンケアで使う:ビタミンAは紫外線に弱い性質があるため、使用は夜だけ。
・少量から、頻度を調整して:最初の2週間は2〜3日に1回、米粒ほどの量を気になる部分に塗ることから始め、肌の様子を見ながら徐々に頻度と範囲を広げていく。
・保湿を徹底する:A反応による乾燥や皮むけを防ぐため、レチナールを使った後は、保湿クリームなどでしっかりと潤いを補給する。
・翌朝は必ず日焼け止めを:レチナール使用中の肌は、普段よりデリケートになっているため、翌朝は必ず日焼け止めを塗り、紫外線から肌を守る。

まとめ

スピーディーな「攻め」の効果実感と、肌への負担を抑える「守り」のやさしさ。レチナールは、その両方を兼ね備えた、まさに次世代のエイジングケア成分です。

効果を最大化するためには、A反応のリスクを正しく理解し、使い方をしっかり守ることが何よりも大切。「効果があるから」と焦らず、自分の肌と対話しながら、ゆっくりと肌を育てていくような感覚で付き合っていきましょう。

正しい知識を持って、あなたのスキンケアにも、韓国発の本格エイジングケアを取り入れてみてはいかがでしょうか?
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