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ワセリンだけのシンプルスキンケアは肌に悪い?正しい役割と2つの使い方、注意点を解説

ワセリンだけのシンプルスキンケアは肌に悪い?正しい役割と2つの使い方、注意点を解説

スキンケア

多くの情報や化粧品に溢れる今、あえてスキンケアをシンプルにしたい、と考える人が増えています。その主役として、SNSやブログなどで度々話題に上がるのが「ワセリン」です。「ワセリンだけで肌がきれいになった」という声がある一方で、「逆に肌に良くないと聞いたけど…」と、様々な情報に混乱していないでしょうか?

ワセリンの役割は「うるおいを守るフタ」。2つの流派で知るシンプルケアの基本

シンプルスキンケアを始める前に、まず知っておきたいのがワセリンの本当の役割です。そもそも、ワセリン自体が肌に水分を与えるわけではありません。
ワセリンとは石油を精製した保湿剤で、色は精製度に応じて淡い黄色から白色をしています。保湿剤といっても、ワセリンそのものに保湿成分が含まれているわけではなく、肌の表面に油膜を張ることで皮膚の内側からの水分蒸発を防ぎ、肌の乾燥を阻止すると考えられています。
つまり、ワセリンの最大の役割は、肌にもともとある水分や、化粧水で与えた水分が逃げないように保護する「フタ」です。

この「フタ」の役割をどう活かすかで、シンプルケアには大きく2つの流派が生まれます。

・「ワセリンだけ」で肌の力を信じる:洗顔後、化粧水などは使わず、ごく少量のワセリンだけを薄く塗ってケアを完了させる方法。肌への刺激を最小限に抑え、肌本来が持つ保湿力を引き出すことを目的としている。
・「化粧水+ワセリン」で補って守る:洗顔後、まずは化粧水や美容液で肌に水分をしっかりと与え、その水分が蒸発しないように、最後にワセリンでフタをする方法。乾燥肌の方や、洗顔後に肌のつっぱりを感じる方は、こちらの方法が安心。

どちらが良い・悪いというわけではなく、ご自身の肌質や肌の調子に合わせて選ぶことが大切です。

夜だけ集中保湿「スラッギング」も!ワセリン活用術と注意点

基本の2流派を理解したら、次はワセリンをさらに効果的に使うための応用テクニックです。日々のケアにプラスすることで、ワセリンの「フタ」としての実力をさらに引き出せます。

・夜だけの集中保湿「スラッギング」:韓国の美容法から広まった「スラッギング」も、ワセリンで実践できる。いつもの夜のスキンケアを全て終えた後、最後にワセリンを顔全体に薄く塗り広げてそのまま就寝するだけ。
・乾燥しやすい部分への「ポイント使い」:顔全体に塗るのに抵抗がある方は、乾燥しやすい目元や口元、粉を吹きやすい頬など、気になる部分にだけ薄く塗る「ポイント使い」が効果的。

非常に安全性の高いワセリンですが、肌質や使い方によっては、かえって肌トラブルの原因になることも少なくありません。以下のようなケースでは特に注意しましょう。
脂分が多いためにニキビが出来やすい人や湿疹やあせもができてしまう人は、悪化してしまいます。これは当たり前の話しで、蓋をすることにより、皮脂などがたまり、余計赤いボツボツができたり、炎症がさらに強くなり真っ赤になってしまう事もあります。あと、全くかぶれないとは言い切れません。ワセリンをぬって毎回必ず赤くなってしまう人は中止してください。
脂性肌やニキビができやすい方は、全顔への使用は避け、ポイント使いから試すのが無難です。また、ワセリンには日焼け止め効果はないため、朝使用した場合は、必ず上から日焼け止めを重ねるようにしましょう。

まとめ

ワセリンの役割は、肌に潤いを与える「保湿剤」ではなく、肌の潤いを守る「保護膜(フタ)」です。この基本さえ押さえておけば、ワセリンはあなたのスキンケアの強力な味方になります。

肌本来の力を信じて「ワセリンだけ」でケアする日も、乾燥が気になるから「化粧水+ワセリン」でしっかり守る日も、どちらも正解です。

この記事を参考に、まずは米粒ほどの少量から、ご自身の肌と相談しながら、あなたにとってベストなワセリンとの付き合い方を見つけてみてください。
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